メンタルヘルス

心と体のセルフケア方法を知って、こまめなストレスの対処を!

心 セルフケア

日々感じるちょっとしたストレスの積み重ね、しっかりと心のセルフケアをして解消できていますか?ストレスは、無意識の内に溜まる上に、目に見えないものですね。限界に達すると、体のあちこちが痛くなったり、感情のコントロールが難しくなったり、睡眠に支障を来したりと、突然、自覚症状という形で姿を表すのが、ストレスの厄介な点です。

だからこそ限界が来る前に、意識的にストレス解消を行い、心と体のこまめなセルフケアを習慣づけてみませんか?「いつまでも心身ともに健康でいたいけれども、セルフケアといってもピンとこない」「なんとなく心が満たされない」という方におすすめの、簡単なセルフケアの方法をご紹介します!ご自身の心と体、それぞれの声に耳を傾けて、この先も長い付き合いになる自分自身の心身を、労わりましょう。

セルフケア

まずは、定期的に心と体を見つめるセルフケアのための時間の確保を。

仕事や家事、SNSを含めた対人関係など、忙しい生活を送っていると、どうしても自分の疲れは後回しになるという方も、少なからずいらっしゃることでしょう。ですが、忙しさのためにご自身の疲れを軽視してしまうと、健康的とは言い難い状態に近付いていくかもしれません。今一度、ご自身のライフスタイルを振り返り、無理のないタイミングや頻度で、定期的に心身の状態を確認する時間を、取ってみませんか?

①心身の状態を確認する時間の例

心身の状態を確認する時間、タイミングの具体的なご提案は、例えば次の通りです。

  • 夕食後
  • 入浴中
  • 就寝前
  • 週に1度、休日
  • 月はじめ
  • 月末

例えば、毎日の就寝前に、その日の体調や体に出た症状、心の状態(感情の起伏があまりなく穏やかだった/イライラしやすかった、など)を、「リズムケア」アプリに記録しましょう。その日自分が感じた心身の感覚を、スキャンするように振り返り、自分に必要な情報だけ記録します。あまり細かく記録項目を設けると、後々負担になります。優先順位を決め、シンプルに5個前後の項目に絞るのが、望ましいでしょう。

アプリ「リズムケア」については、以下をご参照ください。

【Google Play】超じぶん管理「リズムケア」

【App Store】超じぶん管理「リズムケア」

②週1、月1の自分への問いかけ

週に1度、「この日はしっかり休む」と決めた日の前夜には、それまでの1週間の心身の状態の振り返りと、その時点での体調の確認を行いましょう。こちらは、メモなど特にせずに、自分自身に問い掛けるだけで済ませます。例えば、「今週は特に忙しかったけれど、休みをどう過ごしたい?」「今週はよく肩こりと頭痛が続いてしんどい日が多かったけれど、今はどんな具合?」というふうに。

そして毎月のはじめには、前月の心身の状態の振り返り、そして試したい改善策を書きます。例えば、「前月は不安に感じる事が続いて、呼吸が浅く苦しく感じる頻度が高かった」という振り返りに対し、「不安に感じた時に行う、自分に合いそうな対処法を探す」「今月また同じように呼吸が苦しくなりやすいなら、軽いストレッチを取り入れて、ストレッチ中は深呼吸を意識する」などです。前月感じていた心身の不快感や不調を1つずつ解消し、快適な心身の状態へ徐々に近付けていく、というイメージです。

ご自身の心と体の調子をスキャンする時間を、ぜひ無理なく続けられる頻度やタイミングで、取ってみましょう。

セルフケア

心の状態をイラストで確認できるセルフケアツール

体の痛みや不快感は直接感知することができますが、心の痛みや不快感というのは感知しづらく、状態の把握も難しいものですね。そんな心の状態を確認する際には、杉並区が提供しているストレスチェックシステム「こころの体温計」が役立ちます。

「こころの体温計」では、質問に対し現在のご自身に当てはまる答えを選んで送信すると、ご自身の感じているストレスや落ち込みの程度がイラストで表されます。家庭や社会、対人関係など、どんな環境や対象にストレスをどの程度感じているのかが、詳しく可視化されます。「こころの体温計」で定期的に心の健康状態を確認し、必要なセルフケアを行いませんか?

参考ウェブサイト:https://www.city.suginami.tokyo.jp/guide/kenko/kokoro/1049598.html

セルフケア

体のセルフケア3選

まずは、体に関するセルフケアに注目してみましょう。簡単に生活に取り入れられて、健康・快適な体作りに役立てられる方法を、3種類お届けします。ご自身の体の状態やライフスタイルに合うものが見つかれば、ぜひ気軽にお試しください!

① 軽い運動(ウォーキング、ストレッチ)をする

軽い運動は、体のセルフケアの代表例として真っ先に想像される方も多いことでしょう。ここでは、ウォーキングとストレッチ、それぞれの利点とおすすめのポイントをお伝えします。

【ウォーキングの利点】

  • 脳の活性化
  • 視力や消化機能など、体質の改善
  • 肩こり改善
  • 筋力強化
  • 腰痛の緩和
  • 骨粗しょう症の予防
  • 心の安定

上記はウォーキングのメリットのほんの一部ですが、メリットだらけなのは明らかですね。

【ウォーキングを続けるポイント】

  • 無理のない距離、時間(10~30分)で行う
  • できるだけ緑の多い場所を選ぶ
  • 快適に歩ける時間帯を選ぶ
  • 快適に歩ける服装、靴で行う

また、ウォーキングの際に、不足しているエネルギーを大地から受け取る「グラウンディング」という考え方を併せて意識すると、より心が安定しやすくなる可能性もあります。「地に足をつける」という言葉の通り、地面を踏む足の感覚に注目しながらウォーキングを行うと、新鮮に感じて、得るものがあるかもしれません。

【ストレッチの利点】

  • ストレス解消
  • 疲労回復
  • 腰痛や肩こりなどの改善、予防
  • 痩せやすい体作り
  • 冷え、むくみの改善

ストレッチは、筋肉の緊張をほぐして体そのものの状態を改善できるだけでなく、ストレスも手放すことができる、セルフケアにうってつけの方法です。家だけでなく、職場でも、椅子に座ったままできるストレッチも多数あり、ストレッチは場所を選ばずに手軽に行うことができる万能なセルフケアです。

【続けやすいストレッチ方法】

そんな万能さを持つストレッチは、今や検索すれば膨大な数のメニューがヒットします。どれをやれば良いのかと迷われた方、ストレッチの習慣がなくて継続に不安を感じる方におすすめのYoutubeチャンネルを、1つご紹介しておきます。

ズボラストレッチ

運動嫌いなズボラな方も簡単にできるストレッチを、ズボラストレッチトレーナー深井裕樹氏が紹介、実演するチャンネル「ズボラストレッチ」です。

こちらのチャンネルでは、運動に関してズボラな方が続けやすいストレッチメニューを、運動の苦手な視聴者に徹底的に寄り添って紹介しています。動画の中では、ストレッチの途中つらくなった時の手抜きポイントやズルの仕方なども紹介されており、「きっちり完遂しなくて全然構わない」というスタンスで進められています。また、ストレッチ中盤以降、つらく感じてきた頃に、深井氏が励ましの言葉や誉め言葉をたくさん掛けてくれます。ストイックな雰囲気のストレッチ動画を苦手とする方にとって、「ズボラストレッチ」の無理のない範囲でゆるい気持ちで行える雰囲気は、まさにうってつけです!

ホームで紹介されている動画のほとんどはダイエット関連のストレッチ動画ですが、検索で「ズボラストレッチ 腰痛」など、症状名を合わせて検索すると、その症状改善に繋がる動画も見つけられます。

また、あまり時間を取らずサクッとズボラストレッチを行いたい方には、同氏の別チャンネル「10分ズボラストレッチ」もおすすめです。ご自身のライフスタイルや続けやすさによって、ニーズに合ったメニューをぜひお試しください。

参考ウェブサイト:

https://www.youtube.com/channel/UCywiirCAHLPix_jHNyPpkkg/featured

https://www.youtube.com/channel/UCLp_RQZzdvo_6jhm2tI3eCA

② 湯船にゆっくり浸かる

普段忙しくてシャワーで済ませがちな方も、時にはゆっくりと湯船に浸かる時間を取って、体だけでなく心も同時にセルフケアしませんか?

入浴には、疲労感や緊張の緩和、良質な睡眠を促進する、代謝の改善、自律神経を整えるなどの効果があります。疲れを強く感じている日や、冷えや筋肉の緊張が重なって起こった頭痛や肩こりなどで体調が整わない日こそ、入浴を取り入れてみてはいかがでしょう?入浴剤を使用することで、より効率良く、入浴の効果を得ることができるので、おすすめです!ただし、気分の悪い時やめまいなどを感じる時は、ご自身の体調を優先して無理しないようにしましょう。

③ 不調を感じる箇所をセルフマッサージする

例えばデスクワークで首から背中にかけてガチガチにこっている時、考え事をし続けて頭皮が痛く感じるほどこり固まっている時、ストレスを感じて胃に不快感を感じる時などには、ご自身の不調に合ったマッサージでセルフケアをしませんか?勿論、明らかに今までに感じたことのない痛みや、あまりにも慢性化している痛みの場合は、診察を受けることが最優先です。ですが、日々感じている疲れや不調、病院に良くほどでなないと感じる不快感は、適切なセルフマッサージで不調を和らげられることもあります。

ここでは一例として、「ストレスにより吐き気、胃の不快感を解消するマッサージ」「眼精疲労、首こり解消の筋膜リリースとマッサージ」「正しいリンパマッサージ」の3種類の動画をご紹介します。

(1)ストレスによる吐き気、胃の不快感を解消するマッサージの動画

自律神経専門整体師、前田祐樹氏のチャンネルで投稿されている動画です。ストレスを感じている時には呼吸が浅くなりがちです。このマッサージの中では、深呼吸に合わせてマッサージを進めていくので、マッサージそのものに加えて深呼吸の効果によっても、リラックスできて胃が安らぎやすくなります。非常にシンプルで簡単な、覚えやすい工程です。1日のうち何回でも行える上に、胃の不調への予防効果もあるとのことです。思い出した時に1分だけサッと行うことで、胃のこまめなセルフケアが可能になります。

参考ウェブサイト:https://youtu.be/FWUII01-ysk

(2)眼精疲労や首こりに効果的な筋膜リリースとマッサージの動画

腰痛治療家、安部元隆氏のチャンネルで投稿されている動画です。眼精疲労や首こりは、デジタル機器なしでの生活や仕事が難しい、多くの現代人の悩みではないでしょうか?さらにストレスも、こういったこりや疲労の元になります。首こり解消の動画は、こりを感じる首に焦点を当てている動画が多い印象がありますが、こちらの動画は後頭部からしっかりと、凝り固まって皮膚に付いた筋肉を剥がしていきます。眼精疲労やこりが非常に強い方は、皮膚と筋肉があまりにも固く張り付いていることに驚かれるかもしれません。日常的に続けることで、徐々に筋肉がほぐれる効果が期待できます。

1日の終わりにこのマッサージを行って、その日の眼精疲労・ストレス・首こりをリセットしてから眠りにつきませんか?

参考ウェブサイト:https://youtu.be/XAsKKL3P3tw

(3)正しいリンパマッサージの動画

最後にご紹介するのは、リンパセラピスト山岡愛氏による、正しいリンパマッサージの動画です。体に溜まった老廃物を流すことで、疲労やむくみなどを解消できるリンパマッサージ。リンパマッサージに関する動画は多くのYouTuberが投稿していますが、リンパセラピストによる正しいリンパの流し方を確認、実践して、リンパマッサージの基本を押さえてみませんか?

こちらの動画では、老廃物のゴミ箱といわれる鎖骨をベースに、リンパマッサージが行われています。鎖骨、首まわりをリンパマッサージすることで、首もとの疲労感やつっぱりの解消、そして小顔効果も期待できます。入浴中やスキンケア中、就寝前など、続けやすいタイミングで1日10分、その日の老廃物をその日のうちに流して、スッキリしてから眠りませんか?

山岡氏のチャンネルでは、美容、健康に関するリンパマッサージ動画が約50種類以上投稿されています。あなたの悩みに添ったリンパマッサージがあれば、ぜひセルフケアのメニューに導入してみてくださいね。

参考ウェブサイト:https://youtu.be/pB8Ul2iDwMY

セルフケア

心のセルフケア3選

次に、心に対して行えるセルフケアを、3種類ご紹介します。ストレスの解消方法には、それぞれに「これをすればスッキリする」という方法を持っていたり、または定説として、「散歩をする」「好きなものを食べる」「趣味に没頭する」「親しい人に話を聞いてもらう」などの方法もあります。しかし、親しい人といつでも話せるとも限りませんよね。また、没頭する趣味がない場合や、趣味はあるけれども何だか惹かれる気分でない時も、きっとありますよね。ストレス解消、心のセルフケアに行き詰まった時に使える方法を3つ、ご紹介します。

① 心の声を文字化してみる

メンタルセルフケアの方法に困ったら、まずは一度、ご自身の「こころの声」によく耳を傾けてみませんか?効果的に心の声に耳を傾けるには、その声を文字にするのがおすすめです。具体的な方法は、例えば次の通りです。

  • やりたい事、やりたくない事を思い付く限り書いてみる
  • 1つのテーマについて、定めた時間の間集中して、思い付いたことを全て書き出す「ジャーナリング」をする
  • 等身大の自分に優しい心と誉め言葉を贈る「コンパッショネイト・レター」を書いてみる
  • 1日の終わりに、何気ない幸せを思い出して「感謝の日記」を書く

例えば、嫌なことがあった日やストレスを強く感じている日には、「ジャーナリング」や「コンパッショネイト・レター・ライティング」が有効です。心の中の思いを全て書いて吐き出して自分自身の価値観などをより深く理解したり、心の傷を自分自身で適切に癒す習慣が身につくと、次第に心が安定しやすくなります。ストレスに強い、よりゴキゲンな自分になれば、その分日々を過ごしやすくなりますね。

② 読書の時間を設ける

イギリスのサセックス大学の研究で、「6分間の読書で、抱えているストレスの68%が軽減される」ということが明らかになったと言われています。読書がストレス解消に繋がる理由としては、

  • 現実世界から離れて、本の中の世界に入り込める
  • 他のことに集中力を削がれない、シングルタスク

という2つが挙げられています。さらに読書が心のセルフケアに与える効果を付け加えるとすれば、読書は多様な語彙や表現に触れる機会でもあり、語彙力や表現力の増加は、ご自身の感情を適切に表せることに繋がります。自分自身の抱いている感情をしっかりと言語化できることは、感情の整理、ひいてはストレス軽減に繋がります。

選ぶ本は、どんなジャンルでも、どんなボリュームでも、例えば絵本や動物の写真の入った詩集などでもOKです。読書が元々好きな方も、読書が好きでなかった方も、興味を惹かれる1冊を見つけて、6分間、本の世界に入りませんか?

読書をする際には、スマートフォンの通知音をミュートにしたり、機内モードにすると、本に集中しやすくなります。デジタルの世界、現実の喧騒から一旦距離を置いて、本の世界を楽しみましょう。

③ 生きやすさのヒントになる動画を見てみる

病院に行くほどではないけれど、日々の生活や仕事、人間関係の中で、ちょっとした疲れを感じることは、誰しもあることでしょう。しかし、「誰もが同じようにストレスを感じているのだから、これくらい耐えないと」とセルフ我慢大会のような状態を作ってしまうと、肝心な心のSOSさえ聞こえなくなってしまいます。

心にちょっと疲れを感じる方にも、かなり疲れを感じる方にもおすすめの、生きやすさのヒントが分かるYoutubeチャンネルを最後にご紹介します。

HSPアドバイザー、Ryota氏の「ココヨワチャンネル」

HSPという言葉を耳に、または目にしたことはありますか?HSPは、” Highly Sensitive Person”(ハイリー・センシティブ・パーソン)「極めて感覚や感受性が繊細な人」という気質を持った人を指します。精神疾患と混同されることが稀にありますが、HSPは病気でなく気質です。性格や特徴と同じ位置にあります。

ココヨワチャンネルでは、主にHSP気質の人へ向けての生きやすさをアドバイスする動画が投稿されています。しかしその内容は、HSPの有無にかかわらず、日々生きづらさや心の疲労を感じる全ての方に、役立つかもしれないものが多いので、ぜひ参考にしてください!

参考ウェブサイト:

https://www.youtube.com/channel/UCoBuFNBnXadVKDyWKFXxE5Q/featured

セルフケア

セルフケア習慣で、心も体もゴキゲンな日々を

心と体の状態確認とセルフケアの方法を紹介しましたが、いかがでしたか?一度に全て行わなければと思わず、「この方法は試してみたいな」と感じたものがあれば、少しずつ試してみてくださいね。ご自身の続けやすい方法にアレンジするも良し、動画であれば関連動画からよりご自身に合うものを探すも良し。ご紹介した内容を、ぜひご活用ください。セルフケアでご自身の心身をしっかりと労わり、健康な日々を送りましょう!