タンパク質には私たちには必要不可欠な栄養でさまざまな働きがあります。タンパク質を摂取する働きとして代謝に関わり体の機能を調節する働き、栄養や酸素等を運ぶ働き、体を構成する働き、免疫に関与する働きなどがあります。タンパク質を多い食べ物を知り、一段階アップした健康管理を!
タンパク質には、動物性と植物性のものがあり、それぞれにタンパク質を多く含む食品が存在します。主に筋肉・臓器・皮膚・毛髪などのをつくる必要な栄養です。それらは・卵・肉・魚などの食品成分として存在します。大豆に代表される植物性と動物性バランスよく摂取できるタンパク質の多い食べ物を知って摂取しましょう。
動物性タンパク質、植物性タンパク質?どっちがいいの?
タンパク質は、トップアスリートやボディビルダーが効率的な身体づくりを目指して摂るものと以前は思われていました。最近は、女性が美容のために、または高齢者が健康のために、食生活に積極的に取り入れるようになってきています。ダイエット目的、美しい肌・髪をつくるなど、筋肉だけにとどまらない効果も知られるようになってきたことで、タンパク質市場は右肩上がりに伸びているそうです。
タンパク質には、動物性食品にも植物性食品にも含まれています。例えば、チキンや魚、ターキー、ビーフなど動物源からも、大豆や豆類、マメ科の植物、ナッツ、シード類からも採ることができます。とはいえ、どれも同じようなものではありません。「植物性食品しか食べな人は、毎日のタンパク質総量を増やす必要があり、植物性タンパク質は、一般的に動物由来のタンパク質ほど上質ではない」と言われています。
女性を対象にした調査では『普段の食事で意識して摂るようにしている栄養素』は、ビタミン、食物繊維に次いで、タンパク質が上がっています。女性からは『タンパク質を摂りたい理由』は、筋肉づくりよりも、健康や美容目的が多く、美容と健康に欠かせない栄養素として注目されているようです。
アミノ酸とタンパク質の関係性
タンパク質の質は、その食品のアミノ酸量に関係している場合が多いそうです。簡単に説明すると、アミノ酸はタンパク質の構成成分で、体作りや筋肉の修復、免疫系の調整などに役立っています。アミノ酸は20種あるうち必須アミノ酸は9つだけで、体内では作れないものですが、生きるために必要なものです。
また大切なのは、アミノ酸スコアと言うもので、タンパク質の栄養価を示します。アミノ酸スコアが高いということは体内で合成できない必須アミノ酸を多く含みます。最高値は100で、バランスのいいものほど数値が上がります。
タンパク質は必須アミノ酸のバランスにより吸収率が異なります。アミノ酸スコアが100に満たないたんぱく質=必須アミノ酸が一つでも不足するアミノ酸があるとそのアミノ酸の量に合わせた分のタンパク質しか身体は吸収してくれません。アミノ酸スコアが高い=質の良いタンパク質ということになります。
動物性タンパク質について
魚介・肉・卵などに含まれているのが動物性タンパク質、動物性は脂質が多く含まれ、それによって全体のカロリーが高めになりやすい傾向があります。ただし、動物性は植物性には含まれない種類のアミノ酸を持ち、体内への吸収率も植物性よりも高いという利点があります。
特徴
必須アミノ酸(体内で合成されないので食事から摂取する必要がある)を豊富に含んでおり、吸収スピードが速い。
期待される効果
筋肉を増加しやすい。免疫回復効果。造血作用のあるビタミンを含む。
多く含まれる食べ物
肉、魚、卵、牛乳、乳製品など
植物性タンパク質について
植物性タンパク質は脂質をほとんど含まないため、とても健康的なタンパク源と言えます。また植物性食品は全体的に低カロリーであるため、ダイエットにも最適です。植物性タンパク質の場合、食品を食べれば必須アミノ酸を全て補えるわけではない点です。植物性タンパク質は、必須アミノ酸のうち1つ以上が極端に少ない状態にあります。そのため、いろいろな種類の食材を組み合わせることで、不足を補いましょう。
特徴
動物性タンパク質と比較すると必須アミノ酸は少ないが脂質が少ない。脂肪燃焼の効果も高く、ゆっくり吸収されるため腹持ちが良いためダイエット効果があり。
期待される効果
ダイエットに効果的。ホルモンバランスの調整や抗酸化作用のあるイソフラボンやポリフェノールなどを含むため美容効果がある。
含まれる食材
大豆製品(豆腐、納豆、きな粉)、穀類など
動物性タンパク質の吸収率は約90%ですが植物性タンパク質は、約70%です。造血作用のある栄養素は鉄以外にもあり、ビタミンB12と葉酸がそれにあたります。 ビタミンB12はあさりやかきなどの貝類、レバー、肉類、魚類、卵や牛乳にも含まれています。しかし植物性食品にはほどんどふくまれていません。貧血になってしまう可能性もあるので動物性タンパク質、植物性タンパク質をバランスよく摂取するように心がけましょう。
植物性タンパク質の多い食品はどれ?
今回は植物性タンパク質について焦点を当てていきます。植物性タンパク質の多い食品を知って積極的に取り入れましょう。
セイタン(グルテンミート)
麦グルテン(基本的には小麦からでんぷんを抜いたもの)から作られたセイタンは、肉のような食感を持っているので、ターキーやベーコンの代用品として大好きな料理に使うのにぴったり。今回紹介する植物性食品のなかで、もっともたんぱく質の含有量が多いといわれています。完全なるタンパク質ではないですが、セイタンは炒め物やファヒータなど、何にでも使えて使い勝手抜群の植物性のタンパク質食品です。
テンペ
大豆を発酵させて板状に固めたテンペを含め、このリストの3つが大豆由来の食品。テンペは発酵しているので、消化のいい食品で、肉のような食感も人気の理由の一つです。グリルしたり、焼いたり、サンドイッチの具にしたり、肉と同じように調理でき、見た目によらずクセがなく使いやすいです。
豆腐
豆腐は加工食品ではないので、毎日の食事で安心して食べられるます。なかでも木綿豆腐はタンパク質をもっとも多く含んでいて、さまざまなレシピに応用できるから便利です。
枝豆
大豆は8つの必須アミノ酸すべてを含む唯一のプラントベース食品で、食物繊維、鉄、カルシウム、亜鉛、ビタミンB群の優れた供給源です。塩茹でして健康的なおやつとして食べても、植物性たんぱく質たっぷりの一品が完成します。
キヌア
独特の食感をもつキヌアは、野菜、豆、アボカドなど、冷蔵庫にあるものを使った新鮮なサラダのベースに最適です。また自家製のチョコレートチップクッキーを作る際にキノアを加えれば、植物性たんぱく質量をアップすることが可能です。植物性タンパク質を意識することで、カロリーも抑えることができるので普段の食生活にうまく取り入れていきたいですね。
スピルリナ(乾燥したもの)
スピルリナは、昨今注目されている植物性タンパク質を多く含む、小さな藻の一種です。地球上に生命が現れた時から現在までずっと生き続けている、地球最古の生命体とも言われています。スピルリナは植物であるにも関わらず、この必須アミノ酸を8種類も含み、計18種のアミノ酸を含有します。このように、スピルリナは、豊富なタンパク質で、アミノ酸バランスの優れたスーパーフードと呼ばれています。サラダに振りかけたり、オーブンで焼いた野菜の味付けに使ったりすると上手に摂取できます。もちろんスムージーにもおすすめです。
スピルリナは、タンパク質が70%で、しかも私たちが必要とするビタミンやミネラルをほぼ全部、そしてまんべんなく含んでいることから、必須栄養素の不足を、まとめてひとつで面倒をみる驚異の食物「スーパーフード」といえるでしょう。
動物性と植物性をバランスよく摂取して、より健康な体へ!
タンパク質の必要量は性別や年齢、体重によって異なり、トレーニングの有無、経験、内容によっても変化します。まずは自分のタンパク質の適量を知ることからはじめましょう。健康な成人の1回あたりの摂取量の目安は、一食分のメインのおかずのボリュームが手のひらサイズといわれています。動物性タンパク質を取りすぎると腸内環境の乱れにもつながります。カロリーが低く脂質も低い植物性のものを摂取してヘルシーに過ごしましょう。