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ヴィーガンって何?定義から食生活までわかりやすく解説!

ヴィーガンとは何か

ヴィーガンとは何を指す言葉なのかご存じですか?

ヴィーガンって言葉、テレビやネット、レストランなどで耳にする機会が増えてきましたね。主に食事傾向を指す言葉だと思われがちですが、実は生活スタイルにも気を遣っていることをご存じですか?ヴィーガンは服やアクセサリー、鞄やコスメまで食生活以外のさまざまな面に気を遣い生活しております。

今回はヴィーガンの定義、食事やそれ以外のライフスタイルをはじめ、ベジタリアンとの違いなどを解説!ヴィーガンに関する健康効果や由来などの知識を高め、ヴィーガンの良さを生活習慣に取り入れてみましょう。

ヴィーガンとは

ヴィーガンとは何か?

ヴィーガンとは、ヴィーガニズムという「不可能でない限り動物の搾取を避けるべきだという主義」に従った生活をしている人を指す言葉です。日本語では「完全菜食主義者」と訳されます。

主に食生活に関した主義だと思われがちですが、食事面を指すものだけでは決してありません。ヴィーガンは「動物を利用しない」という概念の持ち主であり、衣食住を含めたあらゆるライフスタイルがヴィーガニズムによって影響されます。動物由来のものを完全に避ける徹底した主義で、食べ物だけでなく生活面まで制限するものが多く、食事・生活ともに思想による制限をしている人を「エシカル・ヴィーガン」と呼ぶこともあります。

ヴィーガンの特徴

ヴィーガンの特徴として最初に思い浮かぶのが食べ物の制限。先ほどにもお伝えしたように、ヴィーガンの食事は、「動物の搾取を行わない」という主義をもとにしているので動物由来の食品は一切口にしません。お肉や魚などはもちろん卵や牛乳、ゼラチンなど動物からくる食品を食べません。

牛の骨粉を通して作られることのある白砂糖や、元は花からくるものの蜂を介して生成されるハチミツまでも避ける生活をしています。ヴィーガンは乳製品から料理の出汁、ソースまで動物成分が含まれていないのが大前提で、文字通り「動物に関わる」食事をしません。

食事だけでなく、日常生活にも影響あり!?

ヴィーガンになるということは、動物由来の食べ物を一切口にしないことに加え、日常生活でも動物由来のものを使用しないということです。実際、動物実験や動物のもつ素材や成分を使用した商品が多いのが事実です。市販の処方箋の薬や病気の治療、ウールやシルク生地衣類などは動物実験や動物の部位を使用して作られます。毛皮のカーペットソファ、車のレザーシートなども動物を使用した製品になり、利用するのは好ましくありません。衣類や薬などの製品に加え、ヘアブラシや化粧品なども動物の毛皮や動物実験を経ているものが多いです。

ヴィーガンは動物園も行かない?

上記でお話したように、動物由来のものの購入や使用を避けるのに加え、動物園や水族館、サーカスなど動物を娯楽目的で鑑賞すると言う行為もヴィーガンの思想に反する行為になります。このように、食事に限らず生活習慣そのものがヴィーガニズムの思想に影響されたものになります。動物由来の食べ物を多く含む食生活に加え、日用品や娯楽目的での動物の利用を利用することが多い多くの人たちとはかなり違った生活を行っていますね。

ヴィーガンとは

人はなぜヴィーガンになるのか?

ヴィーガンとは、自らの意志で動物由来の物を避けることにより日常生活にさまざまな制限をかける人たちのことを指します。ヴィーガンになる人には一体どのような背景があるのでしょうか。

生まれた環境や育った文化により得た価値観であることもあれば、大人になってからヴィーガンになる人もいます。ヴィーガンになる背景にはさまざまな理由がありますが、大きく分けて三つの観点からくることが多いです。

動物保護

ヴィーガンの「動物を搾取しない」と言う概念にもあるように、動物の権利保護が目的であるケースがあります。人間の利益のために殺され、さまざまな実験を行われ死んでいく動物は無数にいます。生まれて間も無く殺される動物も多いのが現状です。肥料や過料として生きたままグラインダーにかけられたり、性別に応じてそのまま殺処分されたり。世界ではそういった畜産業へのデモを行っているヴィーガンも多く見られます。

また、ウサギやキツネなど多くの動物が毛皮製品の製作のため犠牲になり、さまざまな日用品、家具、衣類等に使用されています。倫理的観点からヴィーガンになる人の多くは動物の命のため、食事を含む全ての動物由来の製品を避ける傾向にあります。

健康目的

WHOによれば、動物性食品によるガンや心臓病などのリスクが高まることが証明されています。ハムなどの加工食品に関しては、一日50グラムを毎日摂取すると大腸癌へのリスクが18%上昇すると言われています。

それと同時に、お肉などの動物性食品の摂取を減らすことにより心疾患による死亡リスクを低下させるという情報も発表されています。さらに、ビーガン食と体重の減少との関係性も指摘されており、さまざまな健康効果があります。こういった理由から、ダイエットや病気予防、健康のためにヴィーガンになる人も少なくありません。

環境保護

ヴィーガン食と比べ、動物性食品の生産にはより多くの資源が必要になります。牛肉500gのために2000L弱の水が必要だったり、放牧や穀物の栽培には広大な土地が必要になり、森林伐採が必要になるケースも多いです。

また、温室効果ガスの要因になることにより車の排出ガスよりも地球温暖化への悪影響が強いなど、自然環境へのダメージが非常に高いことが発表されています。漁業においては乱獲による生態系へのダメージも確認されており、あと約30年程で海から魚の収穫ができない可能性も指摘されています。このような自然環境への影響を心配してヴィーガンになる人もいます。

ヴィーガンとは

ヴィーガンは健康?栄養面は?

上記でお伝えしたように、ヴィーガンになることにより病気のリスクやダイエット効果などさまざまな健康効果が期待できます。

しかし、乳製品やお肉から取れる栄養素の不足やカロリー不足による貧血や疲労など、動物性食品を食べないことによるデメリットもでてきます。動物食品からしか基本的に摂取できない栄養素なども存在します。こういったエネルギー不足を避けるためにも、ヴィーガン食のバランスを考慮することが大切になってきます。

足りない栄養素のバランスはどう取るの?

肉料理から多くえられるタンパク質。ヴィーガン食では主に大豆や豆腐、ナッツ、ほうれん草などで補えます。大豆などをそのまま食べる必要はなく、ヴィーガンハンバーグやチキン、ステーキなどのフェイクミートを作ることにより美味しく食べることができます。最近では世界的にヴィーガンレストランなども増えてきており、本当のお肉との違いがわからないような美味しいヴィーガン料理なども増えてきています。

また、乳製品などに関してもナッツやオーツ、大豆などをベースにしたもので代用が可能です。アーモンドバターやオーツミルク、豆乳など最近では牛乳を使用していない乳製品も増えてきました。豆類には体に重要なアミノ酸であるリジンも多く含まれております。コレステロール値の減少や、カルシウムをより効率よく摂取できる効果があるなど、乳製品を使用せずに必要な栄養素を確保することができます。また鉄分や食物繊維などを多く含む豆類も多く、ヴィーガン色において豆類は大きな存在であると言えます。

動物性食品を避けることによる栄養不足を防ぐためにも、バランスを考えたヴィーガン色を取り入れることが体の健康につながります。ヴィーガン食が比較的手に入りやすくなっている時代ですので、以前よりも簡単に栄養バランスを整えることが可能だと言えるでしょう。

ヴィーガンとは

ヴィーガンとベジタリアンの違いとは?

ヴィーガンとベジタリアンには大きな違いが一つあります。ベジタリアンは主に肉を避けることに重点を置き、ヴィーガンは動物に由来する全てのものを避けようとすることです。

ベジタリアンには肉は避けるがハチミツや牛乳、卵などを食べる人が多いです。また、お肉は食べないが魚は食べるベジタリアンなど、ベジタリアンの中にもさまざまな種類があります。それに比べ、ヴィーガンは動物性食品・動物由来の製品を一切利用しません。ハチミツや乳製品はもちろん、衣服や日用品にも気を使います。ヴィーガンはベジタリアンの一種といえますが、ベジタリアン=ヴィーガンではありません。

ベジタリアンはヴィーガンと比べ乳製品や卵を摂取するためヴィーガンよりも栄養不足になりにくい傾向にあります。しかし、きちんと食事内容に気を使い必要な栄養素を摂取できる環境づくりを行えばさまざまな健康効果が期待できます。不足している栄養をより効率的に摂取するためにサプリを利用している人も多い印象がありますね。

ヴィーガンとは

バランスを取りながら無理なくヴィーガン生活を!

最近ゆっくりと話題を集めているヴィーガン。有名人がヴィーガン生活を行なっていたりおしゃれなヴィーガンレストランが増えてきたりと、ヴィーガンに興味を持つ人も増えてきたのではないのでしょうか。「動物を一切搾取しない」という概念を持つヴィーガニズム。食生活はもちろん、日常生活で使用する衣類や家具、化粧品にまで影響があります。

ヴィーガンになる人にはさまざまな理由がありますが、自然環境、体の健康、動物保護など身体的にはもちろん環境面への好影響につながることもあるので、一つの思想として日常生活に取り入れてみるのもありかもしれません。さまざまな良い影響があると同時に栄養不足やカロリー不足などになりやすいというデメリットもありますので、バランスに注意しながら取り入れることが大切です。