あなたは自分デートしてみたことありますか？「何となく最近、心が疲れて自分自身が満たされていない感覚がある」「本当はもっとゴキゲンな自分で生きたい」「自己肯定感の高い自分になりたいのに」…もしあなたがこういった思いを抱いてモヤモヤとした日々を過ごしていたら、週に1回、自分とのデートを予定に入れてみませんか？「自分デート」の日は、周りの誰よりもまず自分を満たす、そんな1日です。自分自身は、人生の中で他の誰よりも長い付き合いになる人です。そんな自分の心の声をしっかりと聞いてあげる日を定期的に設けることは、ゴキゲンな自分に近付くためのライフハックの1つです。無理なく続けられる、そして本来の目的からずれることのない、「自分デート」の方法とポイントを、お届けします。
自分で自分を満たすデートの目的
「自分で自分の機嫌をとる」という言葉から、あなたはどんな様子や方法を想像しますか？いつもより丁寧に日常生活を過ごしてみる。いつもより少し贅沢なものを食べる。リラックスできる時間を作る。三者三様の答えがあることでしょう。
もしかしたら、多くの方が表面的にしか自分の機嫌を取れていないかもしれません。というのも、絶えず自分へのご褒美を考えて、無理をしてそれらを買っている、など様々な背景があると思います。まるで「自分の内側にいる子供、いわゆるインナーチャイルドが駄々をこね、それに対して、外側の自分は何でも買い与えておとなしくさせる」…その様な状態。買った時には一時的な高揚感を味わえるものの、すぐにその高揚感は冷めがちですよね。そして後に残るのはいつも、「また買ってしまった」という後悔や虚しさと、「私はどう頑張っても、自分で自分を満たすのが下手」という自己へのマイナス評価ばかり。
そんなモヤモヤを抱えている方、「自分デート」をすることが、もしかしたら無闇なご褒美購入や虚しさから抜け出すきっかけになるかもしれません。無理のない頻度と予算で、メリハリをつけながら、自分で自分を満たすことに集中する日。そう決めて自分を満たすことで、自分を大切にしている実感や長期的な満足感が得られ、ひいては心の余裕や自分軸の形成に繋がる一歩になることでしょう。
「自分デート」を始め、継続する目的には、次の8つのポイントがあります。
- 週1日、自分の心の声をしっかり聞き取る時間を確保する
- 心の声に耳を傾けることで、自分が本当に欲しているものを明確にする
- 自分のご機嫌取りのためだけの浪費と、自分の心身を満たすための自己投資を区別し、無駄な出費とそれによる後悔を防ぐ
- 自分の心身をよく観察し、必要なケアを考え実践する
- 好奇心やワクワク、嬉しさ、幸福感などポジティブな感情をじっくり味わう
- 自分のためだけの特別な日として設定し、準備から楽しむ
- 自分のやりたい事、なりたい姿を定期的に想像、実践し、自分を内外ともにアップデートさせる
- 少しずつ自分軸を持ち、生きやすい考え方へと徐々に変えていく
いかがでしょう？ご自身にも当てはまる部分があれば、この後ご紹介する「自分デート」の方法も、ぜひご覧ください。
目的といっても、毎回必ずこれらの目的全てを意識しているわけではありません。繰り返しているうちに義務的に感じ始めた頃に、これらの目的を思い出すようにしています。義務的な感覚が生じれば、「今週の『自分デート』は止めておこう」とキャンセルすることも、やぶさかではありません。自分で自分を満たすことが一番の目的である、「自分デート」。そこに義務感や「こうすべき」「こうあるべき」という「べき」思考が入ってしまうと、逆効果になることでしょう。完全にご自身の気持ち次第で、継続も延期も方針の変更も可能。これくらいの緩さで行うのが、ベストなのです。
「自分デート」前日の準備
「自分デート」は気分やアイディア次第で、どんな形式でも楽しめます。前日の準備も、その楽しみの1つです。パートナーとのデートさながら、入念に予定やボディケアをしたり、あるいは疲れが溜まって外出する気分にならなければ、お家デートよろしく、自宅でやりたかった事を考えてみたり。「ワクワクしたい気分」「癒されたい気分」「ゆっくりしたい気分」など、気分に合わせて何度でも予定変更が可能です。
「自分デート」前日のおすすめリスト5つ
自分デートの日のためのやることリストを作成するのに少し苦労する方もいるかもしれません。そんな方のためにおすすめの方法を伝授します！
① 「自分デート」でやりたい事、食べたいもの、行きたい場所などを、思い付くまま書き出す
まずは、ご自身の心を完全に開いて、やりたい事、食べたいもの、行きたい場所、見たいものなどを、思い付く限り書き出しましょう。外でする事に限らず、自宅でできる事でも何でもOKです。「日帰り温泉旅に行きたい」というような規模の大きなものから、「コンビニの新作が食べたい」というような小さなものまで、あなた自身の願望を全て棚卸しする感覚で、どんどん書いていきましょう！
② 予算を決める
①を書き出したら、次は予算の設定です！いくら「自分を満たすため」とはいえ、やりくりが赤字になってしまうと、自分を満たすデートのはずが、かえってストレスの素になってしまいます。限られた予算の中でどれだけ自分を満たせるかを考えるのは、ゲームの様で楽しくもあります。
③ 「外」か「中」かを選択する
「自分デート」当日の天気予報や、前日の気分、体調などによって、外出するか、自宅で過ごすかを選びましょう。兼ねてから「この日はこれに行きたい」と思っていた予定があれば、よほど体調の変化や急用がない限り外出の一択かもしれませんが、「何が何でもここに行きたい」という予定でなければ、体調や気分に合わせる方がストレスなく過ごしやすいです。
④ 具体的なプランを立てる
予算や大まかな行き先（家か外か）が決まれば、次は具体的なプランの作成です。1日の間に多くの場所へ行きたい場合には、このプランニングが欠かせません。起床時間、出発時間、移動時間、滞在時間などを、大まかに調べてメモしておきましょう。
プランを立てる際のおすすめポイントとしては
- 予定を詰め込み過ぎない
- 時間の余裕を持たせる
- 途中で疲れた場合の休憩スポット、休憩方法も考慮しておく
この3点です。「自分デート」の目的は、「楽しい、嬉しい、幸せ、落ち着く」などの感情をしっかりと味わい自分を満たすことです。「やりたい事リストを1日の間にどれだけ多く消化するか」というような、達成感だけを求め急ぐ感覚に傾いていたら、本来の目的を再度思い出しましょう。また、「プランニング自体が苦手で、気の赴くままに行動するのが好き」という方は、敢えてノープランで、当日目覚めた時の思い付きで行動するのもおすすめです。「自分デート」には正解がありません。あなた自身の心の声をどんどん聞いて、心地いい方法を探しましょう。
⑤ 当日の服や持ち物の準備
外出の予定を組んだ場合は、翌日に着ていく服や持ち物の準備をしましょう。お気に入りの服が良いか、着心地の良い服が良いか、気温の変化への対応は必要か、荷物は最小限にするか、念入りに色々持っていくかなど、ゴキゲンで気持ちよく過ごせるための準備です。お気に入りの香水をつけて出かけるのもいいですね。
服装を考えている途中、もしも「周囲にどう見られるかな」と周りの目を気にして心が苦しく感じたりモヤモヤしたら、一旦手を止めるのがおすすめです。パートナーとのデートの時に、不特定多数の目を気にして服を選びますか？どうでしょう。考えすぎてモヤモヤしたら、「これは自分とのデートの準備」ということを思い出して、心地よい選択肢、あなた自身が満たされる選択肢を選びましょう。せっかくの、自分を満たすための「自分デート」です。苦しく感じるのは、きっと本来の目的ではありませんよね。
自宅で「自分デート」を行う場合も、服装がご自身の気分を良い方向へ変えてくれるのなら、前もって服を選んでおきましょう。快適で可愛いルームウェア、お気に入りのお出掛け用の服、または洋服のサブスクサービスを利用するのもいいでしょう。ゆったりした気分で過ごしたいか、ワクワクした気分で過ごしたいか、など、気分に合わせて選んでみても良いかもしれませんね。もちろん、「1日パジャマのままが良い」と心が訴えれば、それも選択肢の1つです！
⑥ 前夜の全身ケア
パートナーとのデートさながら、気合を入れて「自分デート」を楽しみたい場合は、前夜に特別なヘアケアやスキンケア、疲れをリセットするストレッチを行うのもおすすめです。こちらも服同様、「自分がそれをすることで、楽しさや嬉しさを感じるかどうか」が大切です。もしも「あれこれケアしなければ」と考え過ぎるあまり、あなたの心の負担になってしまったら、一旦ストップしてみましょう。「人の目が気になるからケアする」のか「ケアをした方が自分を好きになれるからする」のか、ご自身の心に問いかけてみましょう。「自分デート」は、準備から最後まで、自分自身の感じる楽しさ、嬉しさ、心地よさ、満足感が重要です。
「自分デート」当日は、心との対話を大切に
いよいよ、「自分デート」当日です。当日意識していただきたい事は、「自分との対話」、この1つに尽きます。
綺麗な景色を見た時の感動、満員電車に当たった時の少し窮屈な気持ち、美味しいものを食べた時の喜び、歩き続けて感じる疲れなど、ポジティブな感情からネガティブな感情まで、自分の心とより深く共有してみませんか？より深く共有するといっても、難しい手順など何もありません。ただ感じたままの感想を、心に語りかけるように伝えてみたり、または、「今どんな気持ち？」と自身に問いかけてみるだけです。ネガティブな感情の場合は、「じゃあ、今はどうしたい気分？」というところまで踏み込んで尋ね、その答えを加味して行動を決めると、より自分を満たしやすくなります。
ご自身の心への声かけは、途中で体調が悪くなってしまった時にも有効です。「すぐに帰りたい」「もう少しだけ外出を楽しみたい」「少し休みたい」など、ご自身がどうしたいかをよく聴いた上で労わることも、自分を満たすには大切な事です。
「自分デート」の目的は、決して「立てた予定を完遂すること」ではありません。「普段以上に自分自身の心の声に耳を傾け、自分で自分を満たすこと」こそ、何よりも大切な目的です。常に自分の心を優先する。そんな1日の過ごし方です。
当日の気持ち次第で、お家デートへの変更も
人の体は機械ではないので、「自分デート」当日になって体調が優れないことや、気分がイマイチ乗らないことも十分あり得ます。外出の予定をしていたけれども、心身が疲れていて外出を楽しめなさそう…そんなふうに感じたら、その直感を大切にしてください。
「今日行かないと絶対に後悔しそうな予定」か、それとも「延期をして、また後日、心身がスッキリしてからの方が楽しめる予定」か、ご自身の状態をよく観察して、より納得できる方を選びましょう。
もし延期することにした場合は、代わりに「今日はお家デート」と切り替えて、①で書き出した項目の中から、自宅ですぐにできそうなもの、気乗りするものを選んでみませんか？積読を消化したり、観たかった映画やドラマを観たり、体を整えるためにストレッチをしたり、スッキリするために掃除をしたり、食べたかった料理を用意したり、自宅でヨガをするのも良質な睡眠につながるのでおすすめです。
自宅で「やりたいな」と感じることを優先的に行いながら、ゆっくり過ごしてみましょう。「何もしたくない。ただぼーっとする時間が欲しい。」と感じたら、無理に何かをしようとせず、その心の声に従いましょう。あなた自身の心が安心感や幸福感を得られれば、もうそれは立派な、お家版「自分デート」です。
徹底的に自分の心の声を聞いて、自分の行動を決める。このシンプルな事の繰り返しが、自分で自分を満たすという目的の達成だけでなく、いずれ、自己肯定感アップや、自分の決断への自信にも繋がるでしょう。
自分で自分を満たす習慣は、楽しさと心地良さを大切に
徹底的に自分で自分を満たす、「自分デート」という過ごし方についてお届けしてきました。いかがだったでしょうか？週に1度、しっかりと自分自身と語らいながら、自分を満たす行動に集中することで、幸福感や充実感をじっくりと味わうことができます。それが心に栄養を与え、ゴキゲンな自分や自己肯定感の源になり得るのではないでしょうか。途中で義務感や苦痛を感じたなら、中断することも1つの立派な選択肢です。ご自身の心との対話を通して、楽しさと心地良さを味わう「自分デート」。気になった方は、ぜひ次の休日に、さっそくお試しくださいね！
