バードウォッチングを大阪で始めてみませんか?
- 運動不足を解消したい
- 自然や動物に癒されたい
- 人混みを避けてお出かけしたい
そう感じている方におすすめなのが「バードウォッチング」です。
バードウォッチングというと、山や川に繰り出すアウトドアのイメージや、男性や年配の方々の趣味というイメージがあるかもしれません。ですが近年「野鳥女子」が注目されており、SNS等でも野鳥について投稿している女性が多く見受けられるようになりました。
そこでこの記事では、大阪府のバードウォッチングにおすすめの場所やツアーについて紹介します。電車で行きやすい場所も多く、数時間から参加できるツアーもあるので、ぜひお出かけの参考にしてみてください。
1 バードウォッチングの魅力
大阪のような都会だと、十分にバードウォッチングを楽しむことができないのではないかと不安を感じていませんか?
たしかに地方に比べると山や川は少ないですが、むしろ人に慣れた野鳥が多く、あまり経験がなくてもより近くで観察できるというメリットもあります。実際に大阪ではバードウォッチングの初心者向けの会が開かれているスポットもあります。「街角バードウォッチング」という言葉もある通り、ここ数年はお出かけや散歩をしながら鳥を観察する方も増えてきました。
では、そもそもどうしてバードウォッチングが人気なのでしょうか。
その理由として次の2つが挙げられます。
- 美しい見た目や可愛い行動
- 四季を感じられること
それぞれ詳しく解説します。
1-1 美しい見た目や可愛い行動
野鳥には色鮮やかな羽を持つものも多く、木々の中でも一際目立っています。
例えばカワセミの羽はエメラルドグリーンと表現されますが、光の反射によって異なる色に見える、とても不思議な羽です。また、フウキンチョウのオスは果物を食べることで色素を吸収し、羽を飾り立ててメスにアピールすると言われています。このように羽の色を観察しながらその野鳥の暮らしについて知っていくのも興味深いですね。
また、行動観察もバードウォッチングの楽しみの1つです。通勤途中に水溜まりで水を飲んでいる小鳥を見かけて、思わず笑みが溢れた経験は誰しもあるのではないでしょうか。キョロキョロと顔を動かしたり、小さい体を一生懸命前に進めている姿がとても愛らしいですよね。
公園等に行くと、羽繕いをしている様子や、狩りや巣作りをしている様子を観察できることもあります。そういった瞬間に出会うことで、よりバードウォッチングの世界にのめり込んでしまいます。
1-2 四季を感じられること
野鳥は基本的に次の3種類に分けられます。
- 一年中同じ地域に暮らす留鳥
- 越冬のために暖かい地域へ向かう途中に日本で休息する冬鳥
- 暖かい地域から日本にやってきて繁殖する夏鳥
季節によって見られる鳥が違うため、季節の移り変わりを感じることができるのです。また、日光浴をすることで免疫力もアップし、心身ともに健康になれるところもバードウォッチングの魅力です。では続いての章では、大阪のバードウォッチングにおすすめの場所と、中でも特に野鳥が観察できるスポットについて、市内と市外に分けて紹介します。
2 大阪市内のバードウォッチングにおすすめの場所
大阪には都会ならではのバードウォッチングが楽しめる場所がいくつもあります。特に大阪市内でおすすめの場所は次の4カ所です。
- 大阪城公園
- 花博記念公園鶴見緑地
- 大阪南港野鳥園
- 長居公園
それぞれの特徴や特に適したスポットを見ていきましょう。
2-1 大阪市内のバードウォッチングにおすすめの場所①大阪城公園
大阪城公園は大阪府内でも特にバードウォッチングにおすすめです。駅付近のホールや大通りではイベントが行われることも多く、曜日を問わず賑わいのある公園ですが、少し歩くと並木道や林があり、大阪市内とは思えないほどたくさんの緑に囲まれています。
また、大阪城周辺は木々が密集していて山川よりも野鳥の密度が高いため、短時間でたくさんの野鳥と出会えるところも大きな魅力です。
バードウォッチングに特に適したスポットとして、次の14カ所が挙げられます。
太陽の広場東側の森〜記念樹の森〜市民の森〜噴水
- 音楽堂西側上通路
- 城南駐車場〜南外堀〜教育塔
- ヘリポート〜梅林南側上桜広場
- 梅林
- 一番やぐら〜豊国神社裏〜修道館裏〜六番やぐら
- 大手門〜大手前
- 西の丸庭園
- 空堀
- 本丸〜山里丸
- 内堀
- 愛の森〜飛騨の森
- 北外堀
- 桃園〜第二寝屋川
すべてを回るとなると5〜6時間かかってしまいますが、次のコースは2〜3時間で回ることができます。特に春や秋の渡り鳥が訪れる時期がおすすめです。
- 音楽堂西側上道路
- ヘリポート〜梅林南側上桜広場
- 一番やぐら〜豊国神社裏〜修道館裏〜六番やぐら
- 本丸〜山里丸
- 愛の森〜飛騨の森
- 西の丸庭園
詳細情報
- 住所 :大阪市中央区大阪城1
- アクセス:JR環状線「大阪城公園駅」からすぐ
- 営業時間:24時間
- 定休日 :なし
2-2 大阪市内のバードウォッチングにおすすめの場所②花博記念公園鶴見緑地
鶴見緑地は大阪中心部からも好アクセスで、隣駅にはアウトレットもあるため、家族連れや若者に特に人気の公園です。年間約90種類の野鳥を見ることができ、探鳥コースも高低差が少なく歩きやすいところが魅力です。2022年春には、野鳥にまつわる工作作品の展示会も行われており、大阪を代表するバードウォッチングスポットの1つです。
特に野鳥が集まるのが公園中央の大池です。明るく開けた場所で、ホシハジロやオオバンなどの飛翔シーンに出くわすこともあります。また、鶴見新山のあたりには梅林も広がっており、2月に花の蜜を吸いにくるメジロやヒヨドリに注目です。
詳細情報
- 住所 :大阪府大阪市鶴見区緑地公園2-163
- アクセス:大阪メトロ長堀鶴見緑地線「鶴見緑地」駅からすぐ
- 営業時間:24時間
- 定休日 :なし
2-3 大阪市内のバードウォッチングにおすすめの場所③大阪南港野鳥園
大阪南港野鳥園は人工の干潟で、年間約150種類の野鳥を観察できます。シギやチギリなどの渡鳥がエビやカニなどの餌を食べ、長旅の途中で休憩する場所として大切なスポットです。
また展望塔からは大阪湾が一望でき、天気が良ければ淡路島や明石海峡大橋が見られるため、大阪市内とは思えない美しい風景とともにバードウォッチングを楽しむことができます。
詳細情報
- 住所 :大阪市住之江区南港北3丁目5-30
- アクセス:南港ポートタウン線「トレードセンター前駅」から徒歩16分
- 営業時間:9:00~17:00(展望塔)
- 定休日 :毎週水曜日(展望塔)
2-4 大阪市内のバードウォッチングにおすすめの場所④長居公園
長居公園は、サッカースタジアムや陸上競技場、プールなど多くの施設が併設しており、大阪内外から人が集まるとても賑わいのある公園です。中でも2022年4月にリニューアルオープンした長居植物園は、中央の大池を囲むように林や花畑が広がっており、自然豊かで開放感のあるスポットです。
寒い地域と暖かい地域を往復している渡鳥が、春や秋に日本を通過しますが、長居植物園はその中継地としても有名です。
詳細情報
- 住所 :大阪市東住吉区長居公園1-1
- アクセス:大阪メトロ御堂筋線「長居駅」からすぐ、JR阪和線「長居駅」から徒歩5分
- 営業時間:9:30~16:30
- 定休日 :月曜定休
3 大阪市外のバードウォッチングにおすすめの場所
大阪市外のバードウォッチングにおすすめの場所は次の6つです。
- 淀川河川公園
- 大阪府民の森
- 万博記念公園
- 服部緑地
- 山田池公園
- 箕面公園
市外にはなりますが、どの場所に行くにも公共交通機関を使えば問題ありません。都心から離れることでよりのんびりと野鳥を観察できますよ。特徴や特に適したスポットをそれぞれ見ていきましょう。
3-1 大阪市外のバードウォッチングにおすすめの場所①淀川河川公園
淀川河川公園の中でも、バードウォッチングに適しているのが枚方地区です。河川や草原、林など狭い範囲にいろいろな自然環境が密集しているため、訪れる野鳥の種類もさまざまです。毎年約40種類の野鳥を見ることができ、特に真冬には豊富なエサを狙って猛禽類が集まってきます。
残念ながら枚方地区内の樹木の伐採が決まってしまいました。2024年以降はシジュウカラなどの林の野鳥たちが見られなくなるため、早めのお出かけをおすすめします。
詳細情報
- 住所 :大阪府枚方市三矢町
- アクセス:京阪電車「枚方公園駅」から徒歩7分
- 営業時間:24時間
- 定休日 :なし
3-2 大阪市外のバードウォッチングにおすすめの場所②大阪府民の森
大阪府民の森は9つの園地の総称で、特にバードウォッチングに適しているのが東大阪市にある「なるかわ園地」です。
近鉄奈良線の「牧岡駅」や「瓢箪山駅」から登山コースを60分以上歩かなければいけないため、あまり気軽に野鳥観察に出かけられる場所ではありません。この記事で紹介する都市公園と比べると野鳥の警戒心も強く、どちらかといえば上級者向きのスポットです。ただし、都心では見られない自然体の野鳥を観察することができるところが最大の魅力です。
詳細情報
- 住所 :東大阪市上六万寺町1748-2
- アクセス:近鉄奈良線「牧岡駅」「瓢箪山駅」から登山コースを約60〜75分
- 営業時間:24時間
- 定休日 :なし
3-3 大阪市外のバードウォッチングにおすすめの場所③万博記念公園
万博記念公園は「太陽の塔」でも知られており、大阪を代表する公園です。カモ類の渡来は多い方ではありませんが「野鳥の森」があるように山場の鳥がたくさん観察できます。特に冬は来園者が減ることで野鳥たちの活動が活発になり、葉が落ちることで野鳥の姿を見つけやすくなります。
「自然観察学習館」では双眼鏡の貸し出しも行われているため、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
詳細情報
- 住所 :吹田市千里万博公園
- アクセス:大阪モノレール「万博記念公園駅」「公園東口駅」から徒歩5分
- 営業時間:9:00〜17:00
- 定休日 :水曜日
3-4 大阪市外のバードウォッチングにおすすめの場所④服部緑地
服部緑地はバーベキューやプール、釣り堀など、さまざまな楽しみ方のできる公園です。
北大阪急行の「緑地公園駅」から服部緑地へつながる通りも木々が生い茂っており、公園に着くまでにもたくさんの鳥の鳴き声を聞くことができます。特にバードウォッチングに適したスポットは、日本民家集落周辺の自然林です。初心者でも1日で30種ほどの野鳥を見つけられるほどに密集しています。
詳細情報
- 住所 :豊中市服部緑地1丁目1
- アクセス:北大阪急行「緑地公園」から徒歩5分
- 営業時間:24時間
- 定休日 :なし
3-5 大阪市外のバードウォッチングにおすすめの場所⑤山田池公園
山田池公園は一般的にはあまり知られていませんが、実はユニバーサル・スタジオ・ジャパンよりも面積の広い公園です。手入れが行き届いていて、散策路もしっかりと整備されているため歩きやすいです。
残念ながら珍しい鳥はあまり見られませんが、来園客も多くないため、よく見られる鳥をどこよりものんびりと観察できるということで地元の方々に愛されています。
詳細情報
- 住所 :大阪府枚方市山田池公園1-1
- アクセス:京阪「枚方市駅」から京阪ばす出屋敷方面行き「出屋敷」下車すぐ
- 営業時間:24時間
- 定休日 :なし
3-6 大阪市外のバードウォッチングにおすすめの場所⑥箕面公園
箕面公園は特に滝が有名で、紅葉シーズンには数多くの観光客が訪れます。野生のサルやウサギ、シカに出くわすこともあり、かなりアウトドアな雰囲気を味わうことができます。
そんな箕面公園の見どころは、箕面大滝の前で野鳥が飛び立つ姿を見られることです。大滝まではちょっとした山登りですが、途中でたくさんの野鳥と出会うことができますし、何より迫力のある大滝の前を野鳥が飛び交う光景は絶好のシャッターチャンスです。
もう1つの見どころはカワガラスです。川の中で小魚などのエサを探していることが多いのですが、この様子を見られるチャンスは大阪では箕面公園が最も多いと言われています。
また、薄暗い山道や雑木林では野鳥が休憩していることもあります。人の足音で飛び立ってしまうこともありますが、より近くで観察できるチャンスなので、静かに様子を見ながら進みましょう。
詳細情報
- 住所 :大阪府箕面市箕面公園1-18
- アクセス:阪急電車箕面線「箕面駅」から徒歩5分
- 営業時間:24時間
- 定休日 :なし
4 大阪府のバードウォッチングツアー
ここまでは、大阪でバードウォッチングをするのにおすすめの場所について紹介しました。続いては、大阪で開催されているバードウォッチングツアーや、参加する際の服装や持ち物について紹介します。
「初心者だけど、、、」「1人でも大丈夫かな、、、」そう不安に感じている女性が多いようですが、なにも問題ありません。
たしかにツアーに参加されているのは年配の方が多いですが「野鳥の魅力を知ってもらいたい!」と思っている方ばかりなので、初めての参加でもあたたかく迎え入れてくれますよ。
3-1 バードウォッチングツアーの種類と予算
あまりお金をかけずに始められるところもバードウォッチングの魅力の1つですが、より本格的に野鳥観察をしたいと思うなら、有料のツアーに参加することもおすすめです。ベテランの方々と話す機会もでき、図鑑やネット以上の情報を得ることができます。
大阪で参加できるバードウォッチングツアーは半日と日帰りのものがあり、大阪発着で府外に出るとなると宿泊を伴う場合もあります。簡単にまとめると次の表のようなツアーがあります。
日程 | 目的地 | 予算 |
半日 | 大阪府内 | 2,500〜3,500円 |
日帰り | 大阪府内 | 5,000〜6,000円 |
琵琶湖、神戸など | 10,000〜20,000円 | |
宿泊 | 北海道など | 150,000〜200,000円 |
3-2 バードウォッチングツアーの服装や持ち物
まず、バードウォッチングツアーに参加するときには、とにかく「動きやすくて野鳥を刺激しない服装」を心がけましょう。ポイントは3つです。
①両手を自由にできる服を選びましょう
双眼鏡やカメラなど、手荷物が多くなりがちなバードウォッチング。両手が塞がってしまうと万が一足を滑らせたときに怪我に繋がりかねないため、ポケットの多い服を選んだりウエストポーチを身につけたりすることが大切です。また目的によっては寒暖差の激しいところもあるため、上着を持っておくこともおすすめです。
②場所に適した歩きやすい靴を履きましょう
天気によって足場が悪いところがあったり、急な坂道や階段を登ったりすることもあります。ツアーの目的地によって歩く距離は違いますが、長く歩いても疲れないような登山靴やスニーカーを選ぶようにしましょう。
③慎重に色を選びましょう
蛍光色などの派手な色は野鳥に刺激を与えてしまいます。緑や茶色といった風景に馴染む色合いの服を選ぶことがバードウォッチングのマナーでもあります。
続いては持ち物についてです。すべて持っている必要はありませんが、主なものを挙げると次のようになります。
- 双眼鏡
- 図鑑
- 筆記用具
- カメラ
- 飲食物
双眼鏡はツアーによってレンタルできる場合もあるため、事前に確認すると良いでしょう。また、筆記用具は野鳥を見つけた場所や時間をメモするために持っていく方が多いです。野鳥の生活は習慣化されているため、メモしておくことで次のバードウォッチングに役立ちます。
大阪のバードウォッチングスポットに出かけみよう!
いかがでしたか。この記事では、大阪でバードウォッチングに適している場所や気軽に参加できるツアーについて解説しました。自然豊かな地方でのバードウォッチングも楽しいですが、大阪府内にも魅力的なスポットがたくさんがあります。大阪市内だと大阪城公園、鶴見緑地、大阪南港野鳥園、長居公園の4カ所でのバードウォッチングがおすすめです。
自然や野鳥に癒されることは、日頃のストレス解消にも効果的なのではないでしょうか。ぜひお出かけの参考にしてみてください。