着物を希望の形にリメイクしてくれる専門店や、着物を必要としている人に安心して譲渡できる方法をご紹介!「断捨離」という言葉がすっかり定着した今日。折に触れて家中を片付けた時に、家族やご自身の着ていた着物を見つけて「これどうしようか」と悩まれたことはありませんか?よく愛用していた着物や、成人式など特別な日のために誂えてもらった着物は思い出が詰まって、手放すのも戸惑いますね。
「家族の誰も着ないまま状態が悪くなるのも困る、かといって思い出が詰まっていて手放しづらい」「もう周りの誰も着なさそうだから、処分するしかないかな」…など、家に眠っている着物に関してお困りの方、ぜひこのページをご覧ください!その着物の次なる活躍の場、着物の第二の人生を、5つご提案します。
近年言われているサスティナブルにファッションを楽しむことができる方法のひとつでもあるので、SDGsの観点から考えても、環境にも良いですね。あなた自身やご家族の想い、そして職人の精緻な技が込められた大切な着物。「こんな活かし方なら良いかもしれない」、そんな発見の手助けになるかもしれません。
慶事や観劇などの特別な日にぴったり!「こはるドレス」の着物リメイクドレス
まずご紹介するのは、広島県にある着物リメイク店こはるドレスです。ドレスと聞くと「着る機会がなさそう」と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、実際にこはるドレスでオーダーメイドドレスを注文した「お客様の声」を覗くと、子供の結婚式、演奏会や発表会、卒園式などの行事で着物リメイクのドレスやワンピースを活用されている方が多いです。
また、結婚式など親族の慶事は晴れ舞台だけでなく、例えば歌舞伎や様々なジャンルの観劇の際にも、着物ドレスを活躍させることができます。「着物に慣れていなくて着付けやお手洗いが大変そう、でもせっかくの観劇で気合を入れて着物を着て行きたい気持ちもある」という方に、着物ドレスはぴったりの方法です!
オーダーメイドの着物リメイクドレスなら、着物独自の格調の高さを持ちつつ、ご自身のお好みの丈や形へドレスやワンピースをリメイクできます。観劇やオーケストラのコンサートなどの趣味によくお出掛けする方は、ぜひ着物リメイクのドレスを1着オーダーしてみませんか?箪笥の肥やしになっている着物がドレスに形を変えれば、公演のたびに愛用できますよ!
また、「こはるドレス」では着物リメイクドレスだけでなく、着物を使ったバッグへの注文例もあります。インターネットショップ運営のみなので、他のアイテムへのリメイクの可否や予算などの疑問があれば、まず公式サイトからお店へお問い合わせしてみましょう!
参考ウェブサイト:http://www1.megaegg.ne.jp/~koharu/index.html
世代を越えて着物を活用!着物から帯へのリメイクなら「㈱みつやま」
ご自身やご家族が愛用していた着物、または特別な日のために誂えてもらった着物が長らく陽の目を見ていない場合、子や孫へとその着物を帯へリメイクするのはいかがでしょう?
ここでおすすめするのは、京都府の創業40年以上の帯の仕立て専門店、㈱みつやまです。創業から40年以上の歴史がある上に、着物業界売上TOP5の呉服店のうち3社の主要仕立てを担っている実績から、帯の仕立てへの信頼が期待できますね。
公式サイトでは、注文から届くまでの流れや料金目安、追加料金が発生するケース、帯の仕立て方法の種類、加工についてなど、明確で分かりやすい説明が書かれています。お見積りや着物の状態と希望のリメイクのすり合わせ、疑問点がある場合など、いずれの場合もまずは「業務内容・ご注文・お問い合わせ」ページ下部にある「お問い合わせフォーム」で相談してみましょう!
買取に出すには惜しい気がして和服をリメイクしたい場合。もう着られることのなくなった振袖を別の形にリメイクしたい場合。次に成人式などを控えている家族がいればぜひ、帯の仕立て専門店のみつやまの力を借りて、その素敵な着物を次の世代へ繋げていきませんか?
参考ウェブサイト:https://shitate.org/
「着物の高額買取」は存在しない!?驚きの記事と、安心して譲渡する方法
タイトルを見て「CMでたくさん『着物の高価買取』の謳い文句を聞くのに!」と驚かれる方は多いかもしれません。この情報は、先にご紹介した㈱みつやまが2021年2月9日に公開(翌10日に更新)した記事「着物買取業者の怖い実態と注意点」による情報です。ポイントをまとめると、以下の通りです。
- 今日では国内の着物の需要が減っているためリサイクル品の価値は低く、新品正絹すら安く売られているのが現実
- 着物買取業者の狙いは、着物ではなく貴金属
- ネット検索で見られる着物高額買取のランキング、口コミ、体験談には、ネット紹介のための仲介料を支払っている着物買取業者が多い
「着物だけでなく貴金属の買取も謳っている買取業者や、着物の高額買取の検索結果でよく名前を見る業者などにお願いする際は、慎重に見極めた方が良い」ということになりますね。実際、買取業者の店舗で鑑定をお願いした際、仕付け糸付きの状態の良い大島紬の着物と羽織は「需要がないため買い取れない」と言われた一方、同時に鑑定してもらった小さな珊瑚の欠片には高値が付けられました。その後、前述の大島紬はフリマサイトに出品し、8,000円台で譲り先が決まったという方もいます。
老舗の帯の仕立て屋が、本業だからこそ鳴らしたこの警鐘を参考に、このページでは高額買取以外で着物を譲渡できる方法を3つご紹介します。「高価買取でなくて構わないから、大切にしていた着物を需要のある所へ譲渡したい」という方向けの情報です。
参考ウェブサイト:https://shitate.org/oshigai/
①最寄りの老舗呉服店
もし近くに老舗の呉服店があれば、そちらで買取をしてもらえるか一度問い合わせてみましょう。「持っている着物に適切な値段を付けてもらいたい」という方におすすめの方法です。長年に渡って様々な着物を扱ってきた信用できる老舗呉服店であれば、着物の正しい価値を判断してくれることでしょう。
②着物フリーマーケット・フリマサイト
もしお家で眠っている着物が大量にある場合は、思い切って着物のフリーマーケットに出品してみてはいかがでしょうか?大阪のきもの花いちえや京都の戻橋キモノフリーマーケット他、お住まいの地域で着物のフリーマーケットが定期的に開かれていればチャンスです!フリーマーケットは出店の際に料金が掛かりますが、対面で確実に着物を求めている方に譲渡することができます。
「フリーマーケットで出品するほどの枚数はない」という方には、フリマサイトがおすすめです。サイトごとにシステムや手数料、配送料や配送方法、匿名配送のサービスなどが異なるので、初めて出品する際には、それぞれのサイトを比較してから利用するサイトを決めるのがおすすめです。また、フリマサイトは一定のルールがあるものの、基本的には個人間で取引を進めます。お互いが納得、安心して取引できるよう、丁寧な対応が好ましいです。受け取り後のトラブルを避けるため、出品する着物に強い匂いやカビ、変色など難がある場合、隠さず画像と説明書きで明記しておくことが重要です。
フリマサイトでの出品は、着物の写真を複数枚撮影したり説明を書いたりと手間は掛かりますが、相場を見た上で希望の金額で出品できるのが利点です。現在では、フリマサイトでの出品から発送までの手順や梱包方法を解説しているページや動画が多々あるので、初めての人も出品しやすいです。
「着物リメイクは値段が高いし、使い道がなさそう」「値段は問わないから、本当に自分の着物を望む人に買ってもらいたい」という方に、フリーマーケットやフリマサイトはおすすめの方法です。
参考ウェブサイト:https://event.mi-o.net/index.html
③着物の寄付を受け付けている団体への寄付
大切にしていた着物を、ぜひとも必要とするところへ寄付したい。そんな場合には、着物の寄付を受け付けている団体へ、現在も受け付け中であるか問い合わせてみませんか?
例えば、宮城県にあるNPO法人いろどり・みんなのみちは東日本大震災からの復興のため立ち上げられた団体で、着付けを通じた様々な年代、様々な国の人への心のケアや日本文化の伝承、体験を事業の1つとしています(2022年6月現在、感染症の影響で着物寄付の募集は中止されています)。
他にも着物の寄付を受け付けている団体は様々ありますが、どの団体へ寄付すればいいか迷った場合は、「【寄付してはいけない団体とは?】怪しいNPO法人を見分ける8つのポイント!」こちらも併せて参考にしてみてください。寄付先で着物がどのように活用されるかも、寄付団体を選ぶポイントの1つになります。ぜひ、納得のいく形で活用してもらえる団体を見つけましょう。
参考ウェブサイト:https://peraichi.com/landing_pages/view/irodori-kimono
寄付してはいけない団体とは?】怪しいNPO法人を見分ける8つのポイント!
リメイク、譲渡、寄付など、希望の形で着物に第二の人生を!
家に眠っている貴重な着物の活かし方を、以上5つご紹介しました。長らく眠っていた大切な着物を再び活かす機会には、リメイクの際も呉服店や寄付受付団体へ譲渡する際も、ご自身やご家族が納得できる条件であるかどうか吟味することをおすすめします。ご紹介した5つの方法の中に参考になる部分があれば、ぜひ今後の着物の活かし方に役立ててくださいね!